森山未來(俳優、ダンサー)

白紙も模様のうちなれば、こころにてふさぐべし
そんな言葉が最近の岡田さんの描く世界には、より顕著に感じられるように思う。
どうしてチェルフィッチュもしくは岡田利規はこんなにも世界中を飛び回り、(僕が不勉強なだけなんだと思いますがここは強弁に)数多ある日本の小劇場あるいは商業演劇がいまだ日本の枠から抜け出せないのか。
そのために犠牲にしたものもあるだろうが、そこを通過したことによってさらに豊かな、抜けのある世界観が広がっている。
このことを日本人である僕らがどう感じるのか。
日本は岡田利規を持て余している。
グローバルなんて陳腐な言葉を使わずに(使っちゃった)、僕らはこの意味を真摯に想うべきだ。