矢野優(文芸誌「新潮」編集長)

「三月の5日間」は決定的な作品だ。思い出すだけで、その革新的な創造性に胸が震える。今回のリクリエーション版、戯曲版そして小説版――この3つが与えてくれる知的で野蛮な3コードを新たに聴けることを同時代人として幸福に思う。