How We Make It

初めての通し稽古。役者が〈想像〉を観客に働きかけさせてそれによって舞台美術が上演空間がさまざまな仕方でそれら〈想像〉のボディとなること。それだけが今リクリエイトしているこの「三月の5日間」が観客に与えようとしている経験だということをあらためて味わった。この上演が〈想像〉にボディを与えるということを起こせなかった場合この上演はなーんにも起こしていないことになる。そのリスクとスリルをありありと味わった通し稽古だった。通し稽古終わったあと役者たちにはミュージシャンが演奏中自分(たち)が出した音を聴いているように自分たちが発したパフォーマンスを〈聴いて〉ほしいということと明日からはこの箇所ではどういう〈想像〉を持つかというタスクの持ち方をするのはやめてこの箇所ではどういう〈想像〉を持ちそのことによって観客に何を引き起こすかというふうなタスクの持ち方でやってほしいということと消極的な仕方で何かを心がけるのではなくて積極的な仕方で心がけてほしいたとえばテキストのトラックの中で過ごさないにしようというふうに心がけるのではなく〈想像〉のトラックの中で過ごそうというふうに心がけてほしいと伝えた。(11月6日KAATアトリエ)