『三月の5日間』は、初めて鑑賞した岡田利規の作品で、計り知れない感銘を私に与えました。破滅的な社会情勢と共に人間の内破を描く、岡田利規作品の卓越した特性が光ります。始めは極めて普通に見えた物事が、不安定で窮屈な状態で終わりを迎える有様から、現代資本主義の歪な幻影が浮かび上がるのです。